CA3C0291

私はときおり異業種交流会に参加しています。全くその類の会に興味のない同僚からは、メリットがあるのか?などと言われます。雇われ人の自分達には関係がない集まりだと思っているようです。しかし、メリットが無いならわざわざ参加はしません。

異業種交流会は顧客開拓など、仕事に繋がる直接的なメリットを得る場ではないのです。いろいろな違う分野の皆さんとお話しして、良いと思う部分を自分にフィードバックしていく場と言えるでしょう。実際に私は、とある参加者の方から聞いた部下の管理術を実践して効果を上げています。

社会に出ると視野が広がるなどと言いますが、実際に接する機会があるのは会社の同僚だけで、学生時代の友人と集まる機会も徐々に減っていきます。つまり意外なほど狭い世界で働くことになるのです。そこから学べる物は限られているでしょう。忙しい中では腹を割って話すことも期待出来ません。

ですが、異業種交流会などの集まりでは違います。時間に追われることも、人間関係の煩わしさもありません。凄くリラックスした環境で、素直に悩みを語ったり、逆にアドバイスしたりと有意義な時間を過ごすことが出来るのです。会社ではこんな時間は、少なくとも私の場合はありません。

思うに、会社の同僚は仲間であると同時にライバルです。弱味など見せられませんし、何か役立つ独自のテクニックを持っていても、保身を考えると教える気がしません。そういう感情と対称を成すのが異業種交流会という訳です。自身の仕事と無関係だからこそ、逆に有意義なのです。

もう一点メリットがあるとするのなら、それは良い意味での刺激になるということでしょう。みんな頑張っているんだなと思うと、自分も前向きな気持ちになれるのです。仕事で落ち込んだ時に異業種交流会に参加すると、帰りには背筋がピンと張って、歩幅が広くなっています。

いずれにしても、異業種交流会は今の私には無くてはならない存在です。

photo by: